6月8日(日)に、主宰する女声合唱団pneumaのコンサート
「not-i 天と地をつなぐうた」を開催します。
北欧のヨイクと奄美の島唄をテーマに、
北欧現代作品と、東南アジア〜沖縄・
「not-i (のち)」とは、沖縄で「ぬち」や奄美で「にゅち」と発音され、「命」
ヨイクも島唄も口承文化であり、自然や動物、人に対してなど、
今も歌われています。どちらもその場、その空間で即興的に歌われる(アレンジされる)もので、
「何に対して歌うか」が重要とされています。
いわゆるパフォーマンスではなく、
その時の自分のありのまま、感じたままに歌う。
その在り方が、西洋クラシック音楽を背景としてきた私にとって、
非常に興味深く、また感銘を受け、創作活動に豊かなインスピレーションを与えてくれています。
本公演では、コンサート初演となる八重山諸島の民謡「月ぬ美しゃ」と、
2023年に初演した「奄美大島の3つの島唄」を再演します。
日本の離島をテーマとした創作は、2017年頃から始まるのですが、
調べれば調べるほど、南島の文化は奥深く、独特です。
本州から見たら小さな南の島は、距離も近そうに見えるので
沖縄っぽい文化でしょ?と思われがちですが、
1つ1つの島は独自の文化があり、
歴史や環境から育まれた民謡(島唄)はそれぞれ全く雰囲気が違います。
八重山も沖縄とは異なるアイデンティティがあり、
民謡も悠久の時を感じさせる優雅さが魅力です。
「月ぬ美しゃ」はご存知の方も多いと思いますが、
編曲にあたって、八重山の言葉の発音なども
なるべく忠実に再現できるよう努めました。
奄美の島唄は、日本の五音音階を用いているものも多く、
実直さと哀愁が胸に迫ってくるような、生命力に溢れています。
「朝花節」「イトゥ」「行きゅんにゃ加那」の3つを編曲し、
奄美の風景や、歌遊び(うたあしび)の自由で朗らかな
雰囲気を感じていただけると思います。
他にも、フィリピン、インドネシア、沖縄の明るく、活気に満ちた民謡を、
pneumaメンバーによるパフォーマンスで表現します。
各地域の民族舞踊から着想を得た踊りにも、ご注目ください!
前半は、ヨイク以外にも、ノルウェー、フィンランドの現代作曲家を中心に、
森や大地、オーロラといった北欧の自然を表現した作品を演奏します。
どこか陰のあるミステリアスな雰囲気と、寒い日の朝のような
凛として澄んだ空気感をお楽しみください。
北と南の両極に暮らす人々のうたを比較することで、
音楽の共通点や自然と調和する生き方を体感していただけると思い
日曜の夜ですが、北と南、
聴きにいらしていただけたら幸いです。
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pneuma 第5回定期演奏会
「not-i 天と地をつなぐうた」
― 北欧のヨイク × 奄美の島唄 ―
2025/6/8(日)
開場: 19:00 / 開始: 19:30 / 終了: 21:10
場所: 日暮里サニーホール
チケット情報:https://teket.jp/13616/
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